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各事件概要
第一の事件

犠牲者:リリーナ
死因:毒殺
死亡時系列:本編描写通り(Chapter.1初日、もてなしの場)
【死亡状況】
十人の勇者が集ったマーヴィンの屋敷内客間で開かれたもてなしの場。リリーナが座った席に向けて古時計から毒矢が放たれ、リリーナの胸部に直撃。強力な呪術も込められた毒により、ルシウス達の解毒も間に合わず、地獄の苦しみを数分間味わった末に死亡。
【背景情報】
「グンナルの惨劇」において、ゲートを破壊しグンナルの帰還を不可能にした勇者【金剛】のピオニーの隠し子。大人気の踊り子だったが、慰問の予定を投げだして夜通し遊び惚けたり、妻子ある騎士との不倫、気に入らない後輩の踊り子を廃業に追い込んだりと、問題行動が多かったらしい。また、妾腹の子として生まれ肩身の狭い想いをした影響か、「お姫様扱い」されることに強いこだわりがあり、貴族の女性に対しては強い嫉妬心を抱いている。
【ポイント】
当初、リリーナは好意を寄せていたアルトリウスの隣に座ろうとしていたが、途中で急に心変わりし、ティアーユが座ろうとしていた高級椅子の席を強引に奪った。もしリリーナが席を奪わなければ、ティアーユが代わりに殺されていた可能性がある。心変わりのキッカケとはなんだっただろうか……?
第二の事件

犠牲者:ミルダ
死因:絞殺
死亡時系列:野営時・深夜(Chapter.2)
【死亡状況】
リリーナの事件後、犯人と思われるマーヴィンの襲撃を警戒し、生存者9人で野営地を設営。見張り番を二人組で担当し、一人ずつ交代していく計画だった。深夜、アルトリウスはミルダと見張りを行っていた最中、猛烈な眠気に襲われ昏倒。翌朝、仲間達に起こされた後に、ミルダは野営地の結界の外で事切れた状態で発見された。ガウト・ヴィーザルの原生植物の蔦(ツタ)で絞め殺された模様。
【背景情報】
「グンナルの惨劇」において、グンナルを見捨てることを進言した勇者ゼボリーの孫娘。狩人のプロであり、リリーナの毒殺時に素早く対応するなど、薬物についての知識がある。今回もいくつか毒や睡眠薬を持ち込んでいた模様。狩りの知識の延長で調理も達者であり、野営の夜にはアルトリウスと共に料理担当したり、シャオリンやアルトリウスに特製ブレンドティーを振舞ったりもしている。
【ポイント】
マルグリットの防衛魔術により、野営地内外に音もなく出入りできたのは、マルグリットから手渡された札を持つ者だけである。少なくともマーヴィン一人ではミルダを内密に野営地の外に連れ出すことは不可能である。また、アルトリウスが昏倒した際、ミルダはそれを目撃していたと思われる。異常事態にも関わらず、彼女が仲間の勇者達を起こさなかったという不可解な点が見られる。初日の全員集合から第二の事件直前までミルダが単独行動を取った時間はないため、もしも彼女が何者かにそそのかされて動いた場合、誰にも見られず二人きりになる時間がどこかにあったはずだが……。
第三の事件

犠牲者:ルシウス
死因:撲殺(首の骨折)
死亡時系列:アルトリウスとの分断後~死体発見までの間のどこか(Chapter.3)
【死亡状況】
ミルダの事件後、幻獣の襲撃によりアルトリウス達は分断される。アルトリウスはその後ルシウスと再会し、事件の背景にあるグンナルの惨劇の情報を得るが、そこを再度幻獣が襲撃、ルシウスとはぐれてしまい彼の消息は不明になった。その後、アルトリウスは何人かの勇者との再会を経て、仲間達を捜索していたが、男性の尋常ならざる断末魔を耳にする。音の方向に駆けつけると、滝壺でルシウスが頭部損壊した状態で発見。後に、実際の死因は首の骨折であり、頭部は死後破壊されたのだと判明。
【背景情報】
「グンナルの惨劇」の当事者の一人。この森に集まった勇者達は、マーヴィンも含めて惨劇の当事者やその関係者だということをアルトリウスに伝える。最初の事件が起こった時点でこれがグンナルの関係者による復讐ではないかと推測しており、マルグリットと共にそれぞれ真相解明に向けて動いていた模様。ルシウスは勇者達が持っていたガウト・ヴィーザルへの招待状の手紙を回収したが、「その中に転移魔法の術式がないものが一通あった=転移魔法を使っていない者がいる」ことに気づいた節がある。
【ポイント】
アルトリウスが発見した時点で、その遺体はすでに冷たかった。下手をすればアルトリウスとの分断直後に殺害された可能性があるが、その場合アルトリウスが耳にした男の絶叫はルシウスのものではなかったことになるが……。
第四の事件①

犠牲者:マルグリット
死因:毒殺(毒針による)
死亡時系列:ミルダの事件後の幻獣騒ぎによる分断後(Chapter.2)
【死亡状況】
最初に発見したのはジャックとティアーユ。第三の事件発覚前、シャオリンとゴレイヌが別の地点でマルグリットの偽物から襲撃を受けていたタイミングと同じ。しかしその時点で遺体は冷たかった。実際の死亡時刻は、恐らく第二の事件発覚後の幻獣分断騒ぎから少し後。ルシウスの死亡よりは前である。死因は毒針による首筋の刺突。強力な魔術師ではあったが、格上のマーヴィンによって魔法を無効化されてしまえば立つ瀬はなかったのかもしれない。
【背景情報】
「グンナルの惨劇」の当事者の一人。最初の事件が起こった時点でこれがグンナルの関係者による復讐ではないかと推測しており、ルシウスと共にそれぞれ真相解明に向けて動いていた模様。
【ポイント】
彼女の死そのものにあまり多くの情報は残されていない。マルグリットは殺されるまでの時間に勇者判別の魔法具である石板を作成していた。野営拠点設営中、ルシウスから手紙の情報を共有され、「勇者ではない何者かが紛れ込んでいる可能性」を想定したと思われる。
第四の事件②

犠牲者:ヘルマン
死因:撲殺
死亡時系列:本編描写通り(Chapter.4、ヘルマンの襲撃)
【死亡状況】
アルトリウスがジャックと共にマルグリットの遺体を確認に行っている間に、シャオリン、ゴレイヌ、ティアーユを襲撃。そこに駆けつけたアルトリウスとジャックも、特殊能力【反勇者領域】によって制圧。自身の生存の為に疑わしい人物全員を皆殺しにすると宣言。【反勇者領域】で意識を失ったアルトリウス達をじっくり殺そうと算段を立てていた時に、何者かによって棍棒で強打される。深手を負い身動きが取れなくなったところを、命乞いも空しく惨殺。似たような死に様のルシウスと比較しても、その頭部損壊は執拗かつ惨たらしい状態だった。グンナルを見下す発言をしたのが運の尽きだったのだろう。
【背景情報】
「グンナルの惨劇」とは全く無関係の他人。だが惨劇の関係者である勇者ザイードの孤独死後、遺品整理を請け負ったギルドの遣いでヘルマンはザイードの家に訪れた。そこでザイードに宛てられた今回の手紙を手に入れたらしい。
【ポイント】
殺される直前、目の前の殺人者が【反勇者領域】の中で動いていたことにかなり動揺していた。それは犯人の正体は勇者ではないことを示している。
第四の事件③

犠牲者:マーヴィン
死因:撲殺
死亡時系列:シャオリンとゴレイヌの分断後(Chapter.3、ルシウスの遺体発見より前)
【死亡状況】
その遺体はマルグリットの姿をしていた。死因は、襲撃したゴレイヌの斧の柄で腹に打撃を受けた内臓破裂。即死ではなく、ゴレイヌと相討ちのような形で互いに致命傷を負わせた後、その場から逃げたが力尽きた模様。第二の事件後の分断騒ぎの後で、ヘルマンやシャオリン、ゴレイヌ達を襲撃していたマルグリットの正体。変身魔法で肉体そのものを変えた状態で死亡した為、遺体もマルグリットの状態だった。この森には二つの地点に二人のマルグリットの死体が存在している。
【背景情報】
この事件の共犯者として、殺害の実行役を犯人が担う裏で舞台設営役として動いていた模様。彼自身も「グンナルの惨劇」の関係者であり、犯人の標的の一人だったといえる。ゴレイヌによると、直系ではないが子孫がいるとのこと。余命いくばくもないというのは嘘ではないようで、ゴレイヌが反撃でマーヴィンを殺害できてしまったのも、衰えが原因である
【ポイント】
シャオリンとゴレイヌを襲撃した時点で、マーヴィンは犯人と離れて単独行動を取っていたことになる。ヘルマンの殺害時点で既にマーヴィンは死亡していた。また、Chapter.3でティアーユにかかっていた防護魔法をかけた候補者の一人だが、その場合、犯人の共犯者として動いていた彼がそのような行動を取る理由がわからない。
最後に…

【ヒント】
・この事件には複雑なトリックがなく、いかに発言を把握できているかで難易度は変わる。
・グンナルの信条は「攻撃こそ最大の防御」である。
・犯人は場当たり的な犯行が多い為、イレギュラーの対応も増えて「視点漏れ」の失言を何度かやらかしている。
・野営準備と見張り番の人員配置。
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